AnthropicがClaude Code向けにClaude Modsを公開しました。数行のTypeScriptで、このコーディングツールの見た目と動作を変えられる仕組みです。modはインターフェースを作り替えたり、ツール呼び出しの処理を変えたり、まったく新しい機能を追加したりできます。しかも自分で書く必要はありません。やりたいことを説明すれば、Claude Codeがmodを書き、インストールし、有効化まで済ませます。Skillsの登場以来、Claude Codeの拡張方法における最大の変化と言えそうです。実際に問題になるのはどのmodを入れるべきかですが、最も役立つ答えは公開カタログではなく、自分のセッション履歴から見つかるかもしれません。

Claude Modsで変えられること

Claude Code内のほぼすべての動作が変更の対象になります。ツール呼び出し、プロンプトのリクエスト、そしてターミナルのインターフェースを構成する要素そのものです。ツールのほぼすべての部分を、差し替え可能な拡張モジュールであるプラグインとして扱う設計で、DeepSeek Harnessと同じ「すべてがプラグイン」という考え方に立っています。

この機能は予告から公開まで数週間でした。

日付 出来事
2026年9月9日 Anthropicのエンジニアであるボリス・チェルニーが「function hooks」を初めて予告
2026年9月 function hooksとmodの開発をGitHubのissue #91870で追跡
2026年10月1日 Claude Codeのプラグインシステムの一部としてClaude Modsを公開

modは既存のプラグインマネージャーに組み込まれており、/pluginsコマンドで開けます。当時のディレクトリには4,576個のプラグインが掲載され、Superpowersプラグインのインストール数は120万、code-reviewは49万2,100でした。一度インストールすれば、modはプロンプトで呼び出さなくても自動で動きます。

ユーザーはすぐにmodを作り始めました。あるAIエンジニアは、Claudeが長いコーディング作業をこなしている間にマルチプレイのDoomサーバーへ入れるmodを作りました。ターミナルに多段階の進捗バーをリアルタイムで表示し、並行して進む複数のジョブを見守れるmodもあります。

modが割り込める4つのポイント

modは、ツールの動作の前後にある4つのポイントのいずれかにフック、つまり特定のタイミングで実行されるコードを取り付けて動作を変えます。Claudeが41個のファイルを含むbuildフォルダーを削除しようとしている場面を思い浮かべてください。

ファイル削除の前の関門、ゴミ箱への迂回、後の記録、全体を包むバックアップを描いた図

▲ modが割り込める4つのポイント

フック 実行タイミング 削除の場面でできること
Before 動作の直前 削除されるファイルを正確に示し、確認を求める
Instead 動作の代わりに 完全削除をやめ、ファイルをシステムのゴミ箱へ移す
After 動作の完了後 通知と項目別の記録を表示する。41ファイル、2MBを削除
Wrap 前と後の両方 先にバックアップのスナップショットを取り、元に戻すボタンを用意する

どれを選ぶかは目的で決まります。破壊的な既定の動作をより安全なものに置き換えたいならInsteadが自然です。何が起きたかの記録で十分ならAfterを使います。ミスの後に元へ戻す手段が欲しいなら、Wrapでバックアップと取り消しの両方が手に入ります。

まず試したい2つのmod

Next Steps:ワンクリックで次の作業へ

Next Steps modは、Claudeが作業を終えるたびに、ターミナル下部のペインに次の作業候補を3つ表示します。プレーンなHTML、CSS、JavaScriptで1ページの習慣トラッカーを作らせた後には、習慣の追加と名前変更、impeccableによるデザインの仕上げ、提案を閉じる、の3つが示されました。1つをクリックするとその指示がそのままプロンプトに入るので、次の依頼を打ち込まずに作業を続けられます。

Cache Clock:キャッシュが切れる時刻を知る

Claude Codeでは、やり取りのたびに会話履歴全体がモデルへ送り直されます。プロンプトキャッシュは、モデルがすでに受け取った内容を保存して再利用する仕組みで、こうした入力トークンのコストを約95%下げます。ただし、キャッシュは操作がないまま1時間たつと失効します。失効させてしまうと、次のやり取りでは数千トークンを優に超えることもあるコンテキストを、定価で読み直すことになります。

Cache Clock modは、その情報をステータスバーに表示します。コンテキストウィンドウ、つまりモデルが一度に保持できる会話の量のうちどれだけを使っているか、そしてキャッシュの残り時間です。あるセッションでは160,500トークン、ウィンドウの56%を使用し、残り43分12秒と表示されました。隣にはCompactボタンがあり、席を外す前にワンクリックで会話を圧縮できます。

減っていく砂時計、半分ほど埋まったコンテキストの目盛り、小さな圧縮ボタンが並ぶターミナルのステータスバー

▲ ステータスバーのキャッシュ残り時間

自分のセッション履歴にmodを選ばせる

公開されているmodも便利ですが、最も価値があるのは自分の習慣に合わせて作ったmodだと考えられます。それを見つける実用的な方法は、普段の作業ぶりをClaude Codeに分析させることです。

  1. Claude Codeはセッションの記録を~/.claude/projects/ディレクトリにJSONファイルとして保存しています。
  2. 直近30件のセッションを読ませ、繰り返している質問、手作業で行っている状況確認、作業の前後に毎回行っている手順を探すよう頼みます。
  3. 見つかった内容をもとに、mod案の上位5つを順位付けさせます。
  4. 1つを選ぶと、ClaudeがTypeScriptを書き、プラグインとして登録します。
  5. プラグインを再読み込みすると、modが有効になります。

ある分析では、次の候補が挙がりました。

  • Rehearsal Deck:デモ用スクリプトの試行を自動化し、終了後に状態をリセットする
  • Project Pulse:複数日にわたるプロジェクトの進み具合を、図と計画文書をまたいで追跡する
  • Mod Doctor:読み込んだプラグインが動いているか、どのポートが開いているかを確認する
  • Cache Clock + Compact:前述のキャッシュタイマーと圧縮ボタン
  • Undo Shelf
  • 次点のDictation Fixer:音声入力の文字起こしの誤りを、Claudeに届く前に直す

候補の一覧は人によって違い、そこにこそ意味があります。分析は、すでに繰り返している作業を根拠に一つひとつの提案を出すからです。

どこから始めるか

Claude Modsを使えば、Claude Codeの動作とインターフェースをTypeScriptで書き換えられます。Skillsと同じように、そのエコシステムは今後数カ月で急速に広がりそうです。始めるなら次の手順が無理のない入り方です。

  • /pluginsを開き、すでに入っているmodと公開ディレクトリにあるものを確認します。
  • 削除のような元に戻しにくい操作が心配なら、InsteadかWrapのフックでゴミ箱やバックアップを経由させます。
  • 長いセッションをよく使うなら、ステータスバーにキャッシュタイマーとCompactボタンを置き、キャッシュが切れる前に手を打てるようにします。
  • 最近のセッションをClaudeに分析させ、提案されたmodを1つずつインストールします。