AIコーディングツールにゲームを作らせると、たいていは二通りのがっかりする結果のどちらかになります。色を塗っただけの平らな基本図形の寄せ集めになるか、スクリーンショットでは見栄えがするのに、操作した途端にひどい手触りだとわかるかです。プロンプトをどんどん凝ったものにしても解決にはなりません。おもちゃで終わるか、遊ぶ価値のあるゲームになるかを分けるのは繰り返し使える手順であり、最も効果が大きいのは、Claude Codeが動くコードをすでに書き上げた後のステップです。ここでは、Claude Codeで小さなブラウザーゲームを作る5つのステップを、3Dの宇宙シューティングゲームと惑星開拓シミュレーションという2つの作例とともに紹介します。

2つの作例

1つ目の作例は、高速で進む3Dのレールシューターです。レールシューターとは、プレイヤーの機体が決まったコースを進み、プレイヤーは操縦と回避と射撃を受け持つゲームのことです。小さなロケットが光るリングをくぐり、巨大な惑星の周りを回り、小惑星帯をすり抜けながら、押し寄せる敵ドローンの群れやボスと戦います。インターフェースには、コンボ倍率、ツインレーザーの弾数、ブーストゲージ、シールドゲージ、ボスの体力が表示されます。

2つ目の作例は、より穏やかな惑星コロニー建設ゲームで、宇宙版のMinecraftとSimCityを掛け合わせたものと位置づけられています。プレイヤーは六角形の区画に分かれたローポリゴンの地球儀を回して区画を一つ選びます。するとカメラが平らなアイソメトリック(斜め上から見下ろす視点)のタイル画面へ降りていき、そこで掘削機、太陽光パネル、氷ポンプ、居住ドームを配置します。

以下の5つのステップは、Claude Codeで作りたいどんなジャンルのゲームにも使えます。

ステップ1:プロンプトの前にゲーム用スキルを入れる

Claude Codeでいうスキルとは、特定の種類の作業のためにアシスタントが取り入れる、指示とツールをひとまとめにしたパッケージです。ゲームキットは、ゲーム開発向けに作られたスキルにすぎません。ここで使うキットは、適したライブラリーを選ぶこと、基本的なベクター図形ではなく本物のグラフィックを作ること、成果物を渡す前にゲームの仕組みをテストすることをClaude Codeに指示します。

インストールは3つの操作で済みます。

  1. キットをzipファイルでダウンロードします。
  2. zipファイルをClaude Codeのチャットにドラッグします。
  3. 「install this skill」と入力します。

Claude Codeはインストールを確認し、それ以降に作るすべてのゲームでこのスキルを使います。同じ考え方はゲーム以外にも通用します。同じ種類の作業を何度もClaude Codeに頼んでいるなら、指示、依存関係、テストスクリプトを再利用できるスキルにまとめることで、その作業でClaude Codeにできることが広がります。

ステップ2:3つの要素でプロンプトを書く

よいゲームプロンプトは長くなくてかまいません。必要なのは、毎回3つのことを押さえることです。アイデア、雰囲気、そしてゲームが2Dか3Dかです。どれか一つでも欠けるとClaudeは推測するしかなく、推測からはありきたりなゲームプレイと印象に残らないビジュアルが生まれがちです。

要素 書くこと 宇宙シューティングゲームの例
アイデア プレイヤーが何をするか 決まったコースを高速で飛ぶ小さなロケット、光るリングの収集、押し寄せるドローンの撃破、武器のパワーアップ
雰囲気 登場させたい具体的なもの ネオンのリング、紫と青緑の星雲、環を持つ巨大な惑星、大きな爆発
次元 2Dか3Dか 3D

シューティングゲームのプロンプトには、ループ、コークスクリュー、宇宙ステーションを垂直に上る区間というコースの形まで書き込みました。肝心なのは雰囲気の行です。Claudeに「かっこよくして」と頼むのではなく、見たいものの名前を挙げます。あいまいな品質の言葉ではClaudeは何を目指せばよいかわかりませんが、名前を挙げたものなら目標になります。

この構成はジャンルが変わっても通用します。アイソメトリックの惑星開拓ゲームも、遊び方はシューティングゲームとまったく違いますが、同じ3つの要素を持つプロンプトから作られました。

ステップ3:プレイヤーが最初に気づく部分を磨き、ジュースを加える

基本的な仕組みが動いたら、プレイヤーが最初に気づくひとつの感覚に取りかかります。宇宙シューティングゲームでは、それはスピード感です。そのため追加の依頼では、光の筋、光るエンジンの軌跡、ブーストするたびにカメラが反動で揺れる演出を求めました。惑星開拓ゲームの見どころは、六角形の区画に分かれて回る地球儀です。区画をクリックすると、カメラが建設できるアイソメトリックのグリッドへ一気に降りていきます。

次は、ゲーム開発者が「ジュース」と呼ぶものです。プレイヤーが操作したときにゲームが生き生きと感じられるようにする、小さな反応の演出を指します。ジュースは自然に現れるのを待つのではなく、はっきりと依頼します。ジュースの依頼は具体的でした。

  • プレイヤーがダメージを受けたときの画面の揺れ
  • 敵が爆発したときに飛び散る火花
  • 衝突のたびに鳴る効果音

光の筋とエンジンの軌跡を残して光るリングをくぐるロケットと、火花を散らして爆発する敵のドローン

▲ 宇宙シューティングのスピード感とジュース

ステップ4:Claude Codeに自分の仕事を確認させる

4つ目のステップでは、出力の確認をClaude Code自身に任せます。ゲームキットを入れておくと、Claude Codeはゲームを実際のブラウザーで、しかもヘッドレス、つまりウィンドウを表示しない状態で開き、コンソールのログを読みます。コンソールのエラーが一つでも出れば、そのビルドは壊れているものとして扱います。

見た目の品質には、別のループを用意します。常に与えておく指示はシンプルです。変更をひと回り終えるたびに、Claudeがスクリーンショットを撮ってよく見て、目につくいちばん弱い部分を直すというものです。同じ最初のプロンプトから育てたシューティングゲームの1つ目のビルドと7つ目のビルドを並べると、違いは一目瞭然です。その間にClaudeは、スピード感を出す軌跡、リングを通過したときに弾ける粒子エフェクト、宇宙ステーションの構造物、ボス戦、爆発エフェクトを自ら加えていきました。ゲーム全体を作って磨き上げるまでにかかった時間は1時間足らずでした。

ステップ5:自分で遊び、違和感を言葉にする

これが最も重要なステップであり、多くの人が飛ばしてしまうステップでもあります。AIモデルは実行時のエラーは見つけられますが、ゲームの繰り返しの流れが直感的か、手応えがあるか、楽しいかを感じ取ることはできません。それを判断できるのは、実際に操作する人だけです。

2つの作例は、どちらも実際に遊んだ後で変わりました。

  • 惑星開拓ゲーム: 小さな地球儀の曲面に直接建物を建てる操作は、方向感覚を狂わせるものでした。その感覚を平易な言葉で説明したところ、Claudeは拡大した平らな区画グリッドを軸にインターフェースを作り直しました。
  • 宇宙シューティングゲーム: 狭いリングのコースを抜けながら同時にドローンを狙うのは、ストレスが大きすぎました。そこで2つの動作を交互の局面に分け、リングをくぐる区間の後にドローンとの戦闘が来る形にしました。

ここにゲームデザインの用語は要りません。どこがぎこちないかを伝え、一度に一つか二つの変更だけを頼み、もう一度遊びます。小さく絞ったフィードバックを重ねるだけで、ゲームが劇的に良くなることがあります。

六角形の区画に分かれた地球儀と平らな建設グリッドの惑星開拓ゲームを試す人を肩越しに見た様子

▲ 違和感を探す実際のプレイテスト

小さく始めて、ループを一周させる

2つのゲームから得られる教訓は、成果を左右するのが一つの完璧なプロンプトよりも、確認と修正を着実に繰り返すループだということのようです。ここで紹介したのはコンパクトなウェブゲームで、Claude Codeはもっと大きなソフトウェアも作れます。それでも小さなゲームは1時間以内に遊べるものが手に入るため、最初の題材に向いています。初心者、AIツールをいろいろ試している人、AIでのコーディングを子どもに教える親に適しています。

ステップ4と5は一度きりの作業ではありません。変更のたびにClaude Code自身のチェックを通し直し、プレイテストのたびに直すべき点が一つか二つ見つかることもあるため、仕上げの段階はループとして回ります。

Claudeに自分で確認させ、遊んで直すことを繰り返す流れ はい いいえ 3要素プロンプトで最初のビルド プレイヤーが最初に気づく部分を磨く ジュースを加える Claudeがエラーとスクリーンショット確認 自分で遊ぶ 違和感あり? 一つか二つを平易に伝える 完成
▲ Claudeに自分で確認させ、遊んで直すことを繰り返す流れ

試してみるなら、小さなゲームのアイデアを一つ決めて、次のループをたどってください。

タイミング Claude Codeに頼むこと
最初のプロンプトの前 ゲーム用スキルを入れる
最初のプロンプト アイデア、名前を挙げたもので組み立てた雰囲気、2Dか3Dか
最初のビルドの後 プレイヤーが最初に気づく感覚を磨き、具体的なジュースを加える
変更のたびに ゲームを実行してコンソールのエラーを直し、スクリーンショットでいちばん弱い部分を直す
遊んだ後 ぎこちない点を一つか二つ、平易な言葉で伝える

何を作るにしても、最後の行は飛ばさないでください。動くゲームを楽しいゲームに変えるのは、プレイテストです。