Jevは、文章やコードを書く作業ではなく「判断」が求められる場面で、Claude Codeのワークフローのコストを下げられます。12件のタスクを使ったテストでは、Jevにモデルを選ばせることで、すべてのタスクをClaude Opus 5.5に送った場合と比べてAPIコストが36.9%減りました。別のリード獲得ワークフローでは、Jevが1,000社を2.35セントでスコアリングしました。ただし、どちらの数字も、その判断の前後にあるすべての工程のコストを表すものではありません。
Jevは構造化された答えを返します。イエス・ノーで答える質問に対する確率、与えられたリストからの選択、あるいは数値スコアです。マーケティング文案を書いたりコードを生成したりはしません。この違いがあるからこそ、Jevが選択を下した後に他のモデルやツールを動かせるClaude Codeと組み合わせると役に立ちます。
タスクを適切なモデルに振り分ける
モデルルーターは、タスクを実行する前に、どのモデルがそのタスクを担うべきかを決める仕組みです。12件のテストでは、JevはClaude Haiku 4.5、Claude Sonnet 5、Claude Opus 5.5、Fable 5.1の中から選びました。タスクは簡単な計算やテキストの整形から、デバッグ、3Dインタラクティブマップの設計まで幅がありました。Jevは11件をより安価なモデルに割り当て、複雑なマップ設計のタスクだけにClaude Opus 5.5を充てました。
| 12件のタスクの処理方法 | APIコスト |
|---|---|
| すべてのタスクをClaude Opus 5.5に送る | $0.31827 |
| Jevにタスクを振り分けさせる | $0.20079 |
差額は$0.11748で、すべてをOpusで処理した場合のコストの36.9%に当たります。この結果は、今回のタスクの組み合わせと、Jevがその大半を安価なモデルに割り当てたことに左右されます。あらゆるClaude Codeプロジェクトで測定された削減率ではありません。

▲ 複雑さに応じたタスクの振り分け
Jevは、フォルダーに用意された事前作成済みのエージェント手順、いわゆるスキルの選択も担いました。8件のプロンプトで、JevとClaude Opusはいずれも8回とも意図したスキルを選びました。Jevが全体にかけた時間は1.83秒で、Opusは19.53秒でした。これは選択の速さと、その8件の選択が一致したかどうかを測ったもので、選ばれたスキルがその後に生み出す成果物の品質を測ったものではありません。
価格を見ると、範囲の狭い判断が安く済む理由が分かります。OpenRouterでは、Jevの価格は入力トークン100万個あたり約$0.042、出力トークンは$0と表示されていました。Claude Haiku 4.5は入力トークン100万個あたり$1、出力トークン100万個あたり$5です。これらはモデルの価格であり、ワークフロー全体のコストではありません。Jevが選んだモデルは、依頼された作業をやはり自ら実行する必要があります。
2.35セントのリードスコアに含まれるもの
リードのワークフローは、Jevではなくデータ収集から始まりました。ApifyのGoogle Mapsスクレイパーが、バンクーバー周辺の事業者1,000社を10業種、各業種100社ずつ収集しました。この処理には4.5分かかり、費用は$0.51でした。出力されたCSVファイルには、業種、評価、レビュー数、ウェブサイト、電話番号、郵便番号、地図座標などの項目が含まれていました。
続いてJevが、各事業者がAIサービスを購入する見込みを評価し、好まれそうなサービス提案を選びました。Claude Codeでは、このスコアリングが入力トークン559,420個を5.2秒で処理し、費用は$0.0235、つまり2.35セントでした。事業者を処理してインタラクティブマップ上に表示した別の実行には12.25秒かかりました。どちらの時間にも、4.5分のスクレイピング処理は含まれていません。

▲ リードのスコアリングと連絡先の選定
提案の選択結果は、1,000社すべてを合計すると次のとおりです。
| Jevが選んだ提案 | 事業者数 |
|---|---|
| 有料広告 | 753 |
| WhatsAppまたは電話対応エージェント | 210 |
| AIウェブサイト | 33 |
| コンテンツシステム | 4 |
これらはJevによる分類であり、事業者の実際の購入や、事業者自身が示した希望を確認したものではありません。スコアリングの低コストが最も生きるのは、レコードが大量にあり、それぞれに同じ制約付きの質問を投げるワークフローです。Jevが提供するのはスコアやカテゴリーであり、レコードの収集や結果に基づく行動は他のツールが担う必要があります。
スクレイピングとスコアリングの合計費用は$0.5335でした。次の工程では別の費用が加わりました。上位50件のリードを対象にしたApifyの連絡先検索で有効なメールアドレスが37件見つかり、13件が除外され、費用は$0.35でした。その後、Claude CodeがInstantly上で、業種、所在地、レビュー数などの情報を使った3段階のパーソナライズされたキャンペーンの下書きを用意しました。スクレイピング、スコアリング、連絡先検索の費用を合わせると$0.8835ですが、この小計からはキャンペーンの作成や運用にかかる全体の費用は分かりません。
スコアだけで商業的な価値が決まるわけでもありません。ワークフローは、レコードの収集からランク付け、連絡先の特定、アウトリーチの準備へと進みます。そのうちいくつかの工程の費用は分かっていますが、今回の1,000社を対象とした実行では売上は測定されていません。
3つ目の使い方:ビジュアル素材を探す
同じ役割分担は、メディア検索のプロジェクトにも見られました。Claude Codeが331件の画像と動画クリップを閲覧できるブラウザーを構築し、Claude Haiku 4.5が各ファイルの説明文を生成し、Jevが意味に基づくクエリとファイルの近さをスコアリングしました。「working at night」で検索すると、関連するオフィスの動画クリップが3.24秒で見つかりました。ここでもJevが担ったのは比較であり、説明文の作成やアプリケーションの構築ではありません。
ワークフローに取り入れる際のポイント
これらの例でJevが最も力を発揮するのは、範囲の狭い判断ポイントです。モデルやスキルの選択、リードのスコアリング、検索結果のランク付けがそれに当たります。その役割で本当にコストが下がるかを見極めるには、Jevのトークン単価だけでなく、振り分けの導入前後でワークフロー全体を比較する必要があります。データ収集、連絡先の補完、生成モデルによる作業は、それぞれ別の費用項目として管理しましょう。
同様のリードワークフローを組む場合は、スクレイピングに費用上限を設け、どの連絡先に有効なメールアドレスがあるかを確認し、送信前にアウトリーチの要件を見直してください。この種のアウトリーチには、実在の郵便住所と、1行で分かる明確な配信停止の案内を含めるべきです。実践的な判断基準は、安価な判断が特定のタスクを前に進めつつ、その周辺の作業にかかるコストを見えにくくしていないかどうかです。